こんにちは!悠です!
前回、Windowsが起動しないPCにLinuxをインストールしてデータを復旧させる方法の前編として、「LinuxをインストールするためのUSBを作成する方法」に関する記事を書きました。

今回はその後編として、
をご紹介いたします。
BIOSの設定を変更して、USBからPCを起動できるようにする
通常、PCの電源ボタンを押すと、内蔵ストレージにインストールされているOSを起動しようとします。
しかし今回は、USBにインストールしたLinuxのOSからPCを起動させようとしているので、OSの起動順位を変更して、内蔵ストレージよりもUSBの方を上位にする必要があります。
そこで使用するのがBIOS(Basic Input/Output System)になります!
BIOSとは、PCのマザーボードに搭載されているプログラムで、パソコンにつながっているキーボード、マウス、CPU、USBなどのハードウェアの管理や制御を行います。BIOSは、PCの根幹ともなるプログラムで非常に重要なものです!
BIOSの起動方法や操作方法はPCの機種によって様々ですが、基本の部分は同じです。
今回使用する私のPC(NEC VN750/L)には、Phoenix BIOSというプログラムが導入されていたため、操作方法はこれに沿って解説していきます。
BIOSの起動
PCの電源を入れます。そうするとPCの起動画面が表示されますので、この時にF2を押すことでBIOSが起動します。
画像の赤枠内のように、画面下にBIOSの起動方法が書かれていることが多いです。
BIOSの設定を変更する
BIOSが起動すると下のような画面が表示されます。BIOSの画面ではマウスは使用できませんので、すべてキーボードで操作します。
BIOS画面の各項目は矢印キーで切り替えることができます。それぞれの項目の役割は次の通りです。
- Main:PCの基本情報(CPU、ストレージ、メモリなど)。
- Advanced:システムの詳細設定や接続に関する設定。
- Security:BIOSが勝手に変更されないようにパスワードを設定。
- Boot:PCの起動に関する設定。
- Exit:BIOSの画面を終了する。
今回設定を変更する必要があるのは、AdvancedとBootの項目になります。
まず、矢印キーでAdvancedの項目に移動し、「Legacy USB Support」の欄を「Enabled」に変更します。
次に、Bootの項目に移動し、「Boot priority order」の一番上に「USB HDD」を移動させます。通常は「Internal HDD」が一番上になっていると思います。
BIOSの設定を保存して終了する
F10キーを押すことで、BIOSの設定を保存して終了することができます。
下のようなダイアログが表示されるので、「Yes」を選択してBIOSの画面を終了しましょう。
PCでLinux(Ubuntu)を起動する
では、いよいよ実際にLinuxを起動させてみましょう。
なお、今回使用したPCのCPUは32ビット版なので、Linuxの起動画面は『ubuntu-ja-14.04-desktop-i386.iso』のものになっています。
違うビット数のLinuxは起動することができないので、注意してください。
前編の記事で作成したLinuxインストール用のUSBをPCに接続し、電源を入れます。
PCの起動画面が消えた後、下のような画面が表示されるので待機します。
画面が切り替わり「ubuntu」の文字が表示されるので、そのまま待機します。
Ubuntuのインストール画面に切り替わります。言語に日本語を選択しましょう。
データを復旧させるだけなら「Ubuntuを試す」の方だけで十分可能なので、こちらを選択します。
Ubuntuのデスクトップ画面が表示されます。下画像の矢印で示しているファイルアイコンをクリックします。
ファイルが開きますので、デバイス中にあるWindows Vista(Windows OSの名称)を選択します。
Windows使用中に保存した画像や動画は、このフォルダ内に存在しています。
復旧させたい画像や動画を選択したら、Linuxインストール用のUSBとは別のUSBや外付けHDDにそれらをコピーしましょう。
以上でデータ復旧は完了です!お疲れ様でした!
最後に、Ubuntuを終了する時には、デスクトップ画面の右上にあるシステムのアイコンをクリックして、シャットダウンを選択しましょう。
まとめ
以上が、Windowsが起動しないPCにLinuxをインストールしてデータを復旧させる方法の後編、「実際にPCでLinuxを起動する方法」でした。
もうWindowsが起動しなくなってしまったから復旧を諦めてしまった昔のデータを、この方法なら取り出すことができるので、ぜひ試してみてくださいね!
では、ここまで読んでいただきありがとうございました!
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