こんにちは!悠です!
皆さんも1度はbad-hand-5やbad_prompt_version2のような、手を補正してくれるネガティブプロンプト専用のembeddingsを利用したことがあるのではないでしょうか?

手を補正してくれるものは全てembeddingsだと思われがちですが、実はLoConの中にも同じく手の修正専用の作品があるんです。
そこで今回は、構図にほぼ影響を与えることなくAIイラストの手だけを補正してくれるLoCon「EnvyBetterHands」について紹介していきます。
LoRAではなくLoConなので、拡張機能「a1111-sd-webui-lycoris」を忘れずに導入してから利用しましょう。

「EnvyBetterHands」の特徴
まず最初に理解しておいてほしいことなんですが、概要欄にも書かれている通り、今回紹介するLoCon「EnvyBetterHands」は決して万能なものではありません。
「100%手を補正してくれる」わけではなく、「10枚画像を生成したらそのうち1枚くらいは手が改善されることもある」LoConだと思っておいてください。

まだ試作段階(ベータ版)ですしね!
「EnvyBetterHands」はCivitaiでダウンロードすることができます。
2023年6月4日時点で最もおすすめなのは、最新のbeta2です。これ以外のバージョンは特定のモデル以外には効きが悪いそうです。
また、推奨されている比重は1で、ネガティブプロンプト専用のembeddingsと併用すると悪影響が出る可能性があるようです。
ポジティブプロンプトにnice hands, perfect hands、ネガティブプロンプトに(extra fingers, deformed hands, polydactyl:1.5)を入れることもおすすめされています。(ない方が良い場合もあるそうです。)

あとなぜかこのLoCon、ファイルサイズが512MBもあります。今まで見たLoRAやLoConの中でも最大級です。
「EnvyBetterHands」の効果
では早速、「EnvyBetterHands」を有効にして手の補正に成功した例を紹介します。
なお紹介する画像は、数十回の試行錯誤の中から成功した例です。実際にはこの10倍以上失敗しています。
複数回試した感じ、10%程度手の成功率を上げてくれるLoConといった印象です。
因みにほぼすべてのパターンで、構図への影響は非常に軽微なものでした。
7th_anime_v3_Bの場合
使ったプロンプトは以下の通りです。
masterpiece, best quality, highres, 1girl, upper body, tokyo, scenery, waving, nice hands, perfect hands, <lyco:GoodHands-beta2:1.0>
(worst quality, low quality:1.4), (monochrome, greyscale:1.4), nude, text, logo, watermark, (extra fingers, deformed hands, polydactyl:1.3)
【EnvyBetterHands無効化】
【EnvyBetterHands有効化】
無効化した場合では右手の指が6本になっていますが、有効化すると5本に修正されています。
Hassakuの場合
使ったプロンプトは以下の通りです。
masterpiece, best quality, highres, 1girl, upper body, indoors, waving, nice hands, perfect hands, <lyco:GoodHands-beta2:1.0>
(worst quality, low quality:1.4), (monochrome, greyscale:1.4), nude, text, logo, watermark, (extra fingers, deformed hands, polydactyl:1.3)
【EnvyBetterHands無効化】
【EnvyBetterHands有効化】
無効化した場合だと右手が若干崩壊していて指の本数がよくわかりませんが、有効化するとしっかり5本に補正されています。
まとめ
以上が「Stable Diffusion」で、構図にほぼ影響を与えることなくAIイラストの手だけを補正してくれるLoCon「EnvyBetterHands」の紹介でした。
決して万能なものではありませんが、確かな効果を確認できる実力を秘めたLoConなので、ぜひ皆さんも一度試してみてはいかがでしょうか。
ちなみになぜAIは手の指を描写するのが苦手なのかという理由について、下の記事で非常にわかりやすく説明してくれていました。

では、ここまで読んでいただきありがとうございました。
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