こんにちは!悠です!
今回は「Stable Diffusion」で、生成するAIイラストに様々な画風を追加できる「Hypernetworks」の使い方を紹介していきます。
これまでLoRAやembeddingsを使ってきた方なら、導入は全く難しくないのでぜひ試してみてください!

アイキャッチ画像には「Anything-V5[Prt-RE]」と「maplestory2GameChibi_v2」を使用しています。どちらもCivitaiで入手できます。
Hypernetworksとは?
「Hypernetworks」とは、「Stable Diffusion」で使用できる追加学習手法の1つで、わかりやすく言えばちょっとファイルサイズの大きいembeddingsです。
embeddingsファイルが1MB程度、Hypernetworksは数十MB程度の容量があります。
ただ、embeddingsはEasyNegativeなどのネガティブプロンプトに作用するものが代表的ですが、Hypernetworksは基本的にポジティブプロンプトで使用します。
適用することで生成されるAIイラストに別のアーティストの画風を追加することができ、LoRAのように<hypernetworks:1.0>の形で比重を設定することが可能なので覚えておきましょう。
なお、どうやらこの方法は学習に時間がかかる上設定も難しいため、LoRAやembeddingsと比べるとほとんど流行っていません。
Hypernetworksの探し方
Civitaiのフィルターで「Hypernetwork」を指定すると、Hypernetworksファイルだけを検索することができます。
Hypernetworksの導入方法
Google Colaboratory版
下記の方法で紹介している「maintained by Akaibu」のノートブックを使って、「Hypernetworks」を導入していきます。
まだご覧になっていない方は、まず最初にこちらを準備しておいてください。


まず、Google Drive内にhypernetworksを保存しておきましょう。私は下記のようにhypernetworksというフォルダを作成して格納しています。
ノートブックを開いて、SD1.5と書かれた部分の下のセル(WebUIのリポジトリを複製するセル)内に、Hypernetworksのファイルを格納するフォルダを生成するmkdirコマンドを追加します。
#最新版のWebUIを複製 !git clone https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui %cd stable-diffusion-webui #LoRAモデルを格納するフォルダを作成 !mkdir -p /content/stable-diffusion-webui/models/Lora #Hypernetworkを格納するフォルダを作成 !mkdir -p /content/stable-diffusion-webui/models/hypernetworks
なお、mkdirの後に-pオプションを付けることで、すでに該当のフォルダが存在する場合は、新たに同じフォルダを作成しなくなるのでおすすめです。
次にGoogle Drive内に保存したモデルデータを読み込むセルで、Hypernetworksのパスを書き込みます。
#使用するHypernetworks !cp /content/drive/MyDrive/StableDiffusion/hypernetworks/maplestory2GameChibi_v2.pt /content/stable-diffusion-webui/models/hypernetworks
これでWebUIを起動すれば、自動的にHypernetworksが読み込まれます。
ローカル版
ダウンロードしたHypernetworksのファイルを、「\webui\models\hypernetworks」に保存するだけでOKです。
Hypernetworksの使い方
「Stable Diffusion WebUI」を起動し、Generateボタンの下にあるshow extra networks(花札:🎴)をクリックします。
導入済みのHypernetworksが表示されるので、クリックするとプロンプトに反映されます。
Hypernetworksを使って生成した画像の例
では実際に、私がHypernetworksを使って作成したAIイラストをプロンプト付きで紹介していきます。
- Model: Anything-V5[Prt-RE]
- embeddings: EasyNegative, bad-hands-5
- Hypernetworks: maplestory2GameChibi_v2
- Clip skip: 2
- ENSD: 31337
- Steps: 20
- Sampler: DPM++ 2M Karras
- CFG scale: 7
- MultiDiffusionを使ってアップスケール
- Tiled Diffusion upscaler: R-ESRGAN 4x+ Anime6B
- Denoising strength: 0.35
masterpiece, best quality, absurdres, highres, official art, (chibi:1.3), solo, eyeliner, eyelashes, light blue hair, very long hair, purple eyes, blunt bangs, white dress, looking at viewers, flower background, light sparkles, <hypernet:maplestory2GameChibi_v2:0.5>
(worst quality, low quality:1.4), monochrome, zombie, nude, bad-hands-5, EasyNegative, bad anatomy, logo
まとめ
以上が「Stable Diffusion」で、生成するAIイラストに様々な画風を追加できる「Hypernetworks」の使い方でした。
あまり使用されていない技術ではありますが、他では見ないような独創的なもの(機械人間とか)も存在したので、ぜひ試してみてくださいね!
では、ここまで読んでいただきありがとうございました。
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