【Stable Diffusion】指定部分だけをアップスケールできる拡張機能「LLuL」の使い方を紹介!

こんにちは!悠です!

 

今回は「Stable Diffusion」で、生成したAIイラストの指定部分だけをアップスケールできる拡張機能「LLuL(Local Latent upscaLer)」の使い方を紹介していきます。

MultiDiffusionUltimate SD upscalerと比べると、正直使い勝手が難しくて好みが分かれる拡張機能ですので、ぜひ皆様も実際に試して評価してみてくださいね!

記事で紹介している以外の、おすすめの使い方があったらコメント欄で教えていただけると嬉しいです!
アイキャッチと記事内の画像は「AbyssHellVer3」で生成しています。
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拡張機能「LLuL」とは?

拡張機能「LLuL」に関しては、公式のGitHubページに埋め込まれているデモ映像を眺めるのが一番わかりやすいです。

GitHub - hnmr293/sd-webui-llul: LLuL - Local Latent upscaLer
LLuL - Local Latent upscaLer. Contribute to hnmr293/sd-webui-llul development by creating an account on GitHub.

 

下の画像のように、生成したAIイラストの指定部位だけ(例えば服だけ・背景だけ)をアップスケールすることができます。

なお、指定した範囲以外の場所にも若干影響を及ぼすことがあります。

 

【上着と手をアップスケール(1番)】

 

【ジーパンをアップスケール(2番)】

 

【枕をアップスケール(3番)】

 

「LLuL」の導入方法

 

Google Colaboratory版の場合

下記の方法で紹介している「maintained by Akaibu」のノートブックを使って、拡張機能「LLuL」を導入していきます。

まだご覧になっていない方は、まず最初にこちらを準備しておいてください。

【Stable Diffusion】AUTOMATIC1111のWebUIをGoogle Colaboratory上で使う方法!【maintained by Akaibu】
「Stable Diffusion」で、「AUTOMATIC1111」が用意しているノートブック「maintained by Akaibu」を使って、Google Colaboratory上で自分の好きなモデルデータやLoRAを使用する方法についてまとめた記事です。
【Stable Diffusion】AUTOMATIC1111のColab版でLoRAを使う方法について紹介!【maintained by Akaibu】
AUTOMATIC1111のColab版「maintained by Akaibu」でLoRAを使う方法についてまとめた記事です。2.5D風AIコスプレイヤーを作成できる「KoreanStyle2.5D」も紹介しています。

 

Google Driveからモデルデータを読み込むセルの下に新しくセルを作成し、下記のコードを入力してください。

#LLuLをインストール
%cd /content/stable-diffusion-webui/extensions/
!git clone https://github.com/hnmr293/sd-webui-llul /content/stable-diffusion-webui/extensions/sd-webui-llul

%cd /content/stable-diffusion-webui

 

txt2imgタブにLLuLの項目が増えていれば、導入は完了です。

 

ローカル版の場合

「Extensions」→「Install from URL」の「URL for extension’s git repository」に下記のURLを入力しInstallをクリックしましょう。

https://github.com/hnmr293/sd-webui-llul

 

 

なお2023年4月19日時点では、WebUI下部で確認できるgradioのバージョンが古いと導入はできても拡張機能が動作しません。(参考記事

gradio3.16.2では動かない

 

そのためWebUI自体を最新版にアップデートする必要があります。やり方は下の記事にまとめています。

【Stable Diffusion】ローカル版WebUIをアップデート・ダウングレードするやり方を紹介!
ローカル版「Stable Diffusion WebUI」で、ソフトウェアをアップデート・ダウングレードする方法についてまとめた記事です。

 

ただ最新版のWebUIは非常にバグが多く、安定感にかけるため、この拡張機能のためだけにバージョンを更新するのは正直おすすめできません。

まずGoogle Colaboratoryで試してみて、どうしてもローカルでも使いたかったらアップデートしてみましょう。

万が一何かバグがあってもダウングレードできるので安心してください。

 

「LLuL」の使い方

「LLuL」はtxt2imgおよびimg2imgで使用することができます。

 

txt2imgで使う場合は、まずLLuLを無効化した状態で画像を生成し、自分の好みの構図が出たらSeed値を固定します。

 

LLuLのタブを開き、Enabledにチェックを入れます。

灰色のボックスが表示されると思うので、Load BGをクリックして先ほどSeed値を固定した画像を読み込ませます。

灰色のボックスをドラッグして、アップスケールしたい部分を選択しましょう。

 

Multiplicationの値を増やすと、灰色のボックスの大きさが小さくなります。

Weightの値を大きくすればするほど、アップスケールで書き込まれる量が増え(ディテールが上がり)ますが、画像全体の色彩や構図が崩壊する可能性が上がります。

個人的には0.150.3の間がベストだと思います。

 

これでGenerateボタンを押せば、選択した場所だけがアップスケールされた画像が生成されます。

 

X/Y/Z Plotとの併用がおすすめ

モデルデータの種類によって最適なWeightの値は変わるため、下記の記事で紹介しているX/Y/Z Plotと併用して使うのがおすすめです。

【Stable Diffusion】X/Y/Z plotを使ってサンプラーやプロンプトによる差を比較・検証する方法!
「Stable Diffusion WebUI」で、変数比較機能「X/Y/Z plot」を使ってモデルに応じた最適なサンプラーやプロンプトを簡単に調べる方法についてまとめた記事です。

 

ScriptにX/Y/Z plotを選択し、X typeにLLuL Weightを設定します。

X valuesに比較したいWeightの値(例えば0.1刻みで0.6まで)を入力しましょう。

 

これで生成すれば、下記のようにWeightの値による変化を確認することができます。



まとめ

以上が「Stable Diffusion」で、生成したAIイラストの指定部分だけをアップスケールできる拡張機能「LLuL(Local Latent upscaLer)」の使い方でした。

LLuLで部分アップスケールした画像を、さらにMultiDIffusionを使って高画質化することで、より精細なAIイラストを作ることができるかもしれないので、ぜひ皆さんも試してみてくださいね!

 

では、ここまで読んでいただきありがとうございました。

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