こんにちは!悠です!
以前までGoogle Colabratoryを使った、誰でもできるAIコスプレイヤーの生成方法をご紹介してきました。

しかし無料版のGoogle Colabratoryには一日の使用回数に制限があるため、無限に遊ぶことはできません。
そこで今回は「Stable Diffusion WebUI」をローカル環境に構築する方法について、できる限り詳しくご紹介していきます。

なお、私のPCのGPUはGTX1660Tiなんですが、こういった世代遅れのGPUでも問題なく起動できます。
Stable Diffusion WebUIとは?
「Stable Diffusion WebUI」とは、ブラウザ上でAIによるイラスト生成を行うことができるツールのことを指します。
下記のようなおなじみのUIですね。私の以前の記事をご覧になった方ならもう1度は使っていることでしょう。
このツールを導入せずに「Stable Diffusion」を使おうとすると、コマンドプロンプトで操作することになり難易度が爆上がりします。

コマンドプロンプトであれこれやるのは、どう考えても初心者向きではないです!
WebUIをローカル環境に構築するやり方
この方法は下記の2つのサイトを参考にさせていただきました。


私も上記のサイトを参考にしながら作業したのですが、どうしても上手くいかない部分があったので、その点についてはこれ以降の記事の内容に盛り込んでいきます。
GPUの確認
それでは早速、「Stable Diffusion WebUI」をローカル環境で構築する方法についてまとめていきます。
なお、流石にGPUが付いていないPCでは起動不可だと思われます。
自分のPCについているGPUの確認方法は、タスクマネージャーのパフォーマンスの欄をチェックするだけでOKです。
※Intel UHD Graphicsのことではないので注意!
ちなみに専用GPUメモリの事(上図)をVRAMというんですが、ここが最低でも6GBはないときついらしいです。
※快適に使いたい場合は10GB以上(RTX3060以上)が推奨されているので仕方がないですね。
Python 3.10.6のインストール
下記リンク先より、Python 3.10.6をPCにインストールします。WebUIで推奨されているバージョンは3.10.6なので、間違えて他のバージョンにしないよう注意しましょう。

「Windows installer (64bit)」をダウンロードして起動し、指示に従ってインストールします。
なお、必ずAdd Python 3.10 to PATHにチェックを入れるようにしましょう。
これを忘れるとシステムの環境設定から自分でPATHを通す必要が出てきます。
Python 3.10.6をダウンロードせずこれ以降の作業を進めようとすると、
Creating venv in directory venv using python Unable to create venv in directory venv
exit code: 1
上記のようなエラーが表示されてWebUIが起動しなくなります。
Gitのインストール
下記リンク先よりStandalone版のGitをダウンロードします。
インストーラーをダブルクリックして起動し、指示に従ってインストールしましょう。
いろいろ設定を聞かれますが、特に変更せず次へを押していって大丈夫です。
Stable Diffusion WebUIのインストール
上記GitHubのリンクより、「sd.webui.zip」をダウンロードして解凍します。
解凍したフォルダは任意の場所に配置しましょう。私の場合はデスクトップ上にStable Diffusionというフォルダを作成し、その中に置いています。
フォルダの中にあるrun.batをクリックします。
コマンドプロンプトが立ち上がり、自動的に必要なファイルがダウンロードされていきます。
「続行するには何かキーを押してください」という表示が出るまで待ちましょう。
続いてGTX1660Ti等の低スペックGPUでも動作できるようにコマンドを追記していきます。
webuiフォルダの中にある「webui-user.bat」をメモ帳で開いてください。
set COMMANDLINE_AGESに下記のコマンドを入力します。
--autolaunch --precision full --no-half --lowvram --xformers
このうち最初の4つは低スぺGPUでも起動できるようにするコマンド、xformersはAIイラストの生成速度を高速化するコマンドです(詳しくはこちら。GTX10XX以降のグラボに対応しているらしいです。)
モデルデータの導入
「Stable Diffusion WebUI」で使うモデルデータを用意しましょう。下記のサイトからダウンロードするのがおすすめです。
各モデルデータのページを開くと青い「Download Latest」というボタンがあるので、それをクリックすればOKです。
上のモデルはこの記事のアイキャッチ画像にも使っている、NeverEndingDreamです。おすすめ!
入手したモデルデータを「\webui\models\Stable-diffusion」の中に配置します。
なおLoRAモデルのデータは「\webui\models\Lora」、VAEのデータは「\webui\models\VAE」に格納します。
どの場合でもダウンロードした.ckpt、もしくは.safetensorsをそのままドラッグアンドドロップするだけでOKです。
※他にも下記のサイトからもモデルデータをダウンロードできます。

WebUIを起動する。
では「Stable Diffusion WebUI」を起動しましょう。
webui-user.batをダブルクリックします。
初回起動時のみ時間はかかりますが、Google Colabratoryの時と同様にWebUIが起動します。
エラーが表示されて起動できないときの対処法
下記のサイトに数多くの対策が載っていますので、自分と同じエラーコードがないか確認しましょう。

このどれにも該当しない場合は、エラーの内容で検索してみるしかありません。Redditなどに多く情報が寄せられている印象がありました。
AIイラストの作成時間に関して(GTX1660Ti)
私のGPU(GTX1660Ti)ではイラストを1枚生成するのに、Google Colabratoryの時と比較して約2倍の時間がかかりました。

やっぱりGPUパワーが不足している…
Google Colabratoryのように使用に制限がないことは魅力的ですが、やっぱり新しいデスクトップPCが欲しくなってきますw
RTX3080の値段も一時期と比べて下がってきていることですし、数年以内にはPCの買い替えをしたいです!
GPUの種類によって生成されるAIイラストに差異があるかも?
全く同じプロンプトを使用しても、RTX3000番台以降のGPUとRTX2000番台以前のGPUでは、生成イラストに差があると主張するユーザー投稿を見つけました。
あくまでもこれは1ユーザーによる投稿なので100%正しいのかどうかは不明ですが、やはり古い時代のGPUを使うことはリスクになるのかもしれませんね。
まとめ
以上が、「Stable Diffusion WebUI」をローカル環境に構築するやり方でした。
導入方法はかなり面倒ですが、ハイエンドなGPUを持っている場合、一度環境を構築するとGoogle Colabratoryで生成するよりも圧倒的に自由度が高くなるので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
では、ここまで読んでいただきありがとうございました。
コメント
いつもありがとうございます。ストレートに起動できず、半日かかって起動させることができました。
とはいえ、GTX1080Tiで1枚の画像に約3分、googleの6倍くらいかかりました。笑
PC買い替えや電気代のことを考えると、googleに課金したほうがいいかもですね
コメントありがとうございます!起動できて何よりです!!
それは意外です!GTX1080Tiは私のGTX1660Tiより性能がいいはず…
1660Tiですら2倍かかる程度という体感だったんですが
もしかして生成するイラストのサイズを大きめ(512×768以上)にしてたりしますでしょうか?
今度別の記事でまとめようと思っているんですが、サイズを大きくしたい場合は、最初に設定するよりもStable Diffusionの別機能(hi resやextras)を使った方が生成時間が早くなります(品質も上です)!
ありがとうございます!おっしゃる通り画像サイズが大きめでした。
いつもちょうど知りたかった情報をわかりやすく更新してもらえるのでマジ助かってます。
おかげで新しい趣味が増えました!
嬉しすぎるお言葉、誠にありがとうございます!!
私も何気なく始めたStable Diffusionが楽しすぎて、RTX3080Tiを買いたくなってきてしまいましたw
2020のM1チップのmacでやったら、step40ぐらいの設定で30分くらいかかってクソ笑いました。 やっぱ気軽にGPUつけ外しできるWindows最強だなぁと。
30分!!それはお疲れ様すぎますw
とてもじゃないですが常用するのは厳しいですね..!!