ひぐらしに続く推理バトル漫画『うみねこのなく頃に』をご存じですか?ー愛がなければ視えないー

こんにちは!悠です!

 

皆さんは『なく頃にシリーズ』という漫画をご存じでしょうか?

これはシナリオライター・同人作家である竜騎士07先生が手掛ける作品群の総称で、代表的なものとしては『なく頃にシリーズ』第1作でもある、寂れた過疎集落の雛見沢村を舞台に繰り広げられる連続殺人事件を描いたミステリー漫画『ひぐらしのなく頃に』でしょう。

この作品は漫画・アニメ・映画・スマホゲームなど多数の媒体で展開されていますからね。

 

しかし、今回私がご紹介したいのは、ひぐらしの次に世に現れた『なく頃にシリーズ』第2作『うみねこのなく頃に』です。

本作はひぐらしの陰に隠れてそれほど有名になっていない感がありますが、個人的にはひぐらしを超えた熱い展開が繰り広げられる大作だと思っています。

今回はそんな『うみねこのなく頃に』の漫画版についてご紹介していきます。

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『うみねこのなく頃に』あらすじ

1986年10月4日、大富豪の右代宮家が保有する伊豆諸島の六軒島で、年に1度全親族たちが集う親族会議が開催された。表向きは当主であり大病を患っている右代宮金蔵を息子・娘たちが慰問し、親族間の親睦を深める会議なのだが、その実、本題は金蔵が死んだ後の遺産の取り分についてだった。

金蔵はかつて黄金の魔女ベアトリーチェと契約し、10トンもの金塊を授けられたという逸話をもつ人物。その額は現金にして200億はくだらない代物と推定されている。

毎年のように醜い争いを繰り広げる親族たちだが、今年は長年右代宮家から除籍していた戦人が籍を戻し、6年ぶりに島を訪れるという特別な日だった。

そんな1986年の親族会議の最中、一通の手紙が届く。当主しかできない封をされたその手紙を開封してみると、差出人はあの逸話に出てくる黄金の魔女ベアトリーチェ。内容は右代宮金蔵が数年前に掲げた碑文の謎を期日中に解けなかった場合、右代宮家の全てを奪い去るというものだった。

まるで彼らを閉じ込めるかのように島には大嵐が吹き荒れ、外部との連絡は完全に途絶されている。

時が進むにつれ、ベアトリーチェは黄金の利息と言わんばかりに親族の命を奪っていく。しかも、到底人が起こしたとは覆えないような奇妙な方法で。

果たして、ベアトリーチェとは誰なのか?親族たちを殺すのは何のためなのか?そして人間が起こしたとは思えない殺人事件の数々のトリックは?

ーーーーーー愛がなければ視えないーーーーーーーーー

 

というのがうみねこのなく頃にのあらすじです。これだけ見ると純粋なミステリー漫画のように思えるんですが、実際はそういう事でもありません。

 

魔女と人間の戦い

うみねこのなく頃の物語の中核となるのは魔女と人間の戦いです。

どういう事かというと、六軒島で起こる人では到底なせない殺人事件を魔女の仕業と認めさせることができればベアトリーチェ(ファンタジー)側の勝利。逆に殺人事件を人間のトリックで全て解明することができれば人間(ミステリー)側の勝利となります。

いや具体的に誰と誰が戦うんだよ?

そもそも”戦う”って何?裁判でもするの?

って思うかもしれませんが、その辺を詳しく説明するとEP1のネタバレになっちゃうんですよねw

 

ひぐらしから踏襲するパラレルワールド

『ひぐらしのなく頃に』を知っている方からすればおなじみですが、全8エピソード(EP)で構成される『うみねこのなく頃に』は、各EPが始まるごとにこれまで死んだ人物が全員生き返り、まだ1986年10月4日の親族会議当日まで時間が巻き戻ります。

「あ、今までに起きた事件を別人物の視点で振り返るんだな!」と思ったそこのあなた!

違うんですよね~。各EPごとに殺人事件の内容は変わります。殺される人物も違えば、起きる事件も違います。

EPによっては登場人物から違うこともあります。

なんでだよww

 

これがうみねこ独自のパラレルワールドシステムなんですよ!詳しくは作中で説明されるため割愛しますが、EPごとに新たな謎がどんどん出現し、読者を決して飽きさせません。

 

赤き真実vs青き真実の演出が神

前提として、この漫画では魔女と人間が不可能殺人について推理バトルをします。

例えば、「扉も窓も完全に外部から施錠されている密室内で誰かが殺された。容疑者全員にはアリバイがある。」とします。ここで「密室内で人を殺すなんて無理だろ?だから犯人は魔女なんだ!」という主張をするのが魔女側です。

しかし、人間側は「密室内に隠し扉があった可能性がある。ないことは証明できない。だって悪魔の証明なんだから!よって密室ではない!」という屁理屈を吐くことができます。

悪魔の証明というのは、「悪魔がいる事を証明することは簡単だ。目の前に悪魔を連れてくればいい。だが、いないことを証明することは不可能だ。なぜならこの宇宙にあるすべての場所を人間が隅々まで調べ上げる事なんて不可能なのだから。」という屁理屈のことを言います。作中で何度も出てくる重要キーワードの1つですね。

 

これを完全に否定するのが赤き真実です。うみねこのなく頃ににおいて、「赤い文字で書かれた言葉は証明不用の絶対の真実」というルールがあり、これで「この部屋に隠し扉はない。」と言い切れば隠し扉はないわけです。だって証明不要なんですから。

こうやって人間側の屁理屈を魔女側が叩き潰していくのが本作の見どころなんですよね~。

 

人間側は逆に青き真実というものを使う事ができます。これは青き真実で追及された推理を魔女側が赤き真実で否定できなかった場合、魔女の敗北になるというもの。

この赤き真実青き真実で推理バトルをする場面がうみねこの真骨頂と言っても過言ではないでしょう。

 

人間ドラマも魅力の一つ

うみねこのなく頃にではWhy done it(どうして犯行を行ったか?)が非常に重要視されます。いわゆる動機ですね。

つまるところ、「これこれこんなすごいトリックがあったんだよ!!」というミステリー的な驚きだけではなく、どうして犯人は殺人を犯したのかという部分もかなり言及されます。うみねこの事件は理由なき無差別殺人ではないということですね。

 

このためかなりのページ数を登場人物の心情に割いていくことになるんですが、これは犯人だけでなく右代宮家の親族たちにも当てはまります。

傍若無人で誰からも恐れられた偉大な当主右代宮金蔵が親ということもあり、息子・娘たちは全員が心の闇を抱えています。そこから描かれる狂った感情も本作の大きな見どころです。

 

特におすすめなのが第4子楼座と娘の真里亞の関係ですね。楼座は兄姉たちと年が離れているということもあり、常に比べられ続け、馬鹿にされて育ってきました。そのため大人に成っても自己肯定感が低く、いわゆるダメ男と一緒になってしまいます。

そのダメ男との間にできた子供が真里亞です。真里亞が生まれてすぐダメ男は蒸発してしまったため、楼座は真里亞をシングルマザーとして育ててきました。

しかし、娘の顔を見るたびに湧き上がってくる嫌悪感と母でなければならない責任感が楼座を苛みます。

この辺りの人間ドラマは本当に神がかっていますね。



漫画版がおすすめされている理由

うみねこのなく頃には、漫画だけでなくゲーム・アニメ・小説にもなっています。

しかし、アニメと小説は途中で打ち切りになっているためおすすめできません。

漫画とゲームは完結まで描かれているんですが、最終話であるEP8に大きな違いがあります。ゲーム版では作中で描かれた謎の大部分を読者の想像に任せているのに対し、漫画版ではかなり詳細な部分まで謎を明らかにしています。

これがうみねこのなく頃にの漫画版がファンの間で絶賛されている理由ですね。

 

個人的には小説版でうみねこのなく頃にを知ったので、あれも完結まで描いてほしかったです。

 

漫画版は全50巻

うみねこのなく頃には全8エピソードで構成されており、内訳は次のようになっています。

  • 【EP1】Legend of the godlden witch(全4巻):作画・夏海ケイ
  • 【EP2】Turn of the godlden witch(全5巻):作画・鈴木次郎
  • 【EP3】Banquet of the godlden witch(全5巻):作画・夏海ケイ
  • 【EP4】Alliance of the godlden witch(全6巻):作画・宗一朗
  • 【EP5】End of the godlden witch(全6巻):作画・秋タカ
  • 【EP6】Dawn of the godlden witch(全6巻):作画・桃山ひなせ
  • 【EP7】Requiem of the godlden witch(全9巻):作画・水野英多
  • 【EP8】Twilight of the godlden witch(全9巻):作画・夏海ケイ

 

各エピソードごとに作画担当の先生が変わっているんですね。まあ50巻もあると1人がすべて書いてては10年以上かかることになってしまいますから、この多面展開は嬉しいですね。

個人的にはEP1・EP3・EP8を担当している夏海ケイ先生の作画が一番好きです(*´ω`*)



『うみねこのなく頃』を読む方法

私は以前各地のBookoffを巡って集めました。

多分全巻揃えるのに3年くらいかかった気がしますw

ですが、今の時代ならやっぱりAmazonで全巻セットを購入するのが一番簡単なんじゃないでしょうか。

 

電子書籍版を読みたい方は「Amebaマンガ」もおすすめです。Amebaマンガでは最初の方を試し読みできるため、まずはこちらで雰囲気を掴むのもいいかもしれません。

 

全EPが掲載されていましたよ!



まとめ

以上が、個人的におすすめのなく頃にシリーズ『うみねこのなく頃に』でした。

ストーリーが最高に熱いので、ひぐらしが好きな方はぜひとも手に取ってみてほしい作品ですね。

ちなみに記事の題名にもなっている『愛がなければ視えない』は、うみねこの中で非常に重要になってくるキーワードです。

そう、うみねこのなく頃にの犯人は『愛』がなければわからないんですよ。

意味わかんないwwwww

 

と思った方はぜひ漫画を読んでみて下さい(*´▽`*)

では、ここまで読んでいただきありがとうございました!

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