こんにちは!悠です!
PS5やXboxSXのような新型CS機の発売に合わせて、モニターの新調を考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
モニターの性能を調べるにあたって重要になってくるものの1つに、VRR(可変リフレッシュレート)というものがあります。
VRRを一言で説明すると、
の事です。
今回はそんなVRRに関して詳しく解説していこうと思います。
リフレッシュレートの最大値とGPUの性能との関係で生じる問題
テレビやモニターなどの液晶は一定間隔で画面の表示が切り替わります。この画面の切り替わりの事を『リフレッシュ』といい、1秒間にリフレッシュが発生する回数の事を『リフレッシュレート』といいます。リフレッシュレートは、Hz(ヘルツ)という単位で表します。
60Hzなら1秒間に60回、120Hzなら1秒間に120回画面が更新されるわけですね。
このリフレッシュレートの最大値と、PCやゲーム機のGPU性能の関係によって次のような問題が生じます。
テアリング
ディスプレイ側でリフレッシュレートの最大値は固定されています。しかし、PCやゲーム機などのGPUはディスプレイ側のことなどお構いなしに映像データを送り込みます。
ディスプレイのリフレッシュレートで処理できる以上のデータをGPUが送り込むことで、画面の表示が崩れることを『テアリング』といいます。
すなわち、ディスプレイの性能をGPUの性能が超えている場合に発生します。
テアリングのイメージ画像
出典:http://faq3.dospara.co.jp/faq/show/8398?site_domain=default
スタッタリング
テアリングとは逆に、ディスプレイの性能よりもGPUの性能が劣っている場合に発生する画面のカクツキの事です。
例えば、モニター側のリフレッシュレートの最大値が60Hzだとします。ここで、使用しているGPUの性能が低く、1秒間に60回分の映像を作成できず50回分の映像しか準備できないとどうなるでしょう?
実はモニターは足りない10回分の映像を、GPUが用意できた分の映像の中から重複して使用します。すなわち、2フレーム同じ画像が続いたりするんですね。
これが人間の目にはカクツキのように映ります。
VRR技術
上の項目で紹介した問題点を解決する技術がVRR(Variable Reflesh Rate:可変リフレッシュレート)です。
従来のようにリフレッシュレートに依存してモニター画面を更新するのではなく、GPUが出力する映像の情報を送ってきたタイミングに合わせてモニター画面を更新するようにします。
すなわち、一定間隔で画面を更新するのではなく、GPUの性能に合わせて画面の更新頻度を変化させることでテアリングやスタッタリングの発生を防ぎ、モニター画面を滑らかにする技術の事です。
このVRR技術は、主に世界的に有名なGPUメーカーであるNVIDIAとAMDが研究しています。
NVIDIAのGPUであるGeForce向けのVRR技術を『G-SYNC』といい、AMDのGPUであるRadeon向けのVRR技術を『FreeSync』といいます。
G-SYNCとFreeSyncの違い
G-SYNCとFreeSyncの主な違いを表にまとめました。
G-SYNC | FreeSync | |
対応出力端子 | DisplayPort | HDMI、DisplayPort |
GPU | GeForce | Radeon |
価格 | 液晶側に専用基盤が必要。高価。 | 液晶側に専用基盤が不要。安価。 |
下限リフレッシュレート | 下限リフレッシュレートなし | 30 Hz ~ 40 Hz |
対応モニターの種類 | 少ない | 多い |
最も重要な違いは、HDMIへの対応ですね。G-SYNCはHDMIに対応していないため、基本的にはPCゲーム専用のVRR技術です。
FreeSyncは、HDMIに対応しておりCS機で使用が可能という利点があります。
しかし、G-SYNCには可変リフレッシュレートの導入による画質の劣化を防ぐ機能があったり、HDR1000に対応しており、映像美と画面の滑らかさを共存させた『G-SYNC ULTIMATE』という上位技術があったりします。
そのため、画質の維持という観点ではG-SYNCに軍配が上がります。
G-SYNC ULTIMATE対応モニターには、ASUSの『ROG Swift PG27UQ』などがあります。
G-SYNC Compatible
2019年にNVIDIA社より提供された、FreeSync対応の液晶がGeForceで使用可能になる技術の事を『G-SYNC Compatible』といいます。
すなわち、FreeSync対応の液晶でG-SYNCを使うことができるようになります。
しかし、残念ながらすべてのFreeSync液晶に適応されるわけではなく、NVIDIAが認めた製品だけになります。
対応モニターは下のリンクのNVIDIA公式ページから調べることができます。
また、注意点としてG-SYNC Compatibleが使用可能なのはDisplayPortで接続している場合に限られます。そのため、CS機でG-SYNCを使うのはやはり不可能ですね。残念です( ;∀;)
Adaptive-Sync
VRRについて調べているとたまにでてくる言葉ですね。
AMD社のVRR技術を『FreeSync』と呼びますが、FreeSync製品はVESA(Video Electronics Standards Association)というディスプレイやモニターの規格標準化組織の認定も受けています。
VESAで認定されたFreeSync製品の事を『Adaptive-Sync』といいます。
すなわち、FreeSyncとAdaptive-Syncはほぼ同じ意味と考えて大丈夫です。
まとめ
以上が、VRR(可変リフレッシュレート)に関する解説でした。
画面の滑らかさはゲームプレイを快適にする重要な要素なので、モニター選びの場合はぜひ参考にしてください!
では、ここまで読んでいただきありがとうございました!
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